■ 研究者情報
学部学科 金沢星稜大学 教養教育部
職種 専任教員
氏名(カナ) テラシマ マサヒコ
氏名(漢字) 寺嶋 雅彦
生年月 1990 年 05 月
 
■ プロフィール
<p> G.W.ライプニッツ(1646-1716)は自らのことを「予定調和の説の著者」と呼びました。彼の足元にも及びませんが(と書きつつ、足元のくるぶしのカサカサしたあたりにはたどり着いていると信じたいですが)、私もライプニッツの精神を受け継ぎ、「調和の哲学者」ないし「ととのいの哲学者」になりたいと思っています。より具体的には、「調和」あるいは「ととのう」という概念の歴史、理論、応用について包括的に研究していきたいと思っています。</p>
<p> この大きな構想の実現に向けて、現在のところ実際に遂行している研究は三つあります。</p>
<p> 一つ目は、ライプニッツを軸にした医学・生物学・哲学思想の研究です。特に最近は、ライプニッツの「予定調和」に焦点を当て、歴史的観点・体系的観点から包括的に研究を行なっています。文字数制限により博士論文に収録できなかった箇所(体系的再構成と晩年における予定調和)を加え、出版することを目指しています。</p>
<p> 二つ目は、「総合哲学」というあり方の研究です。「調和」という概念を包括的に研究するために、様々な学問領域においてすでに構築された知識を(それらの妥当性を検討しつつ)組み合わせることによって新たな知識を生み出す結合法的、総合的な手法をとりたいと思っています。しかし、そのように「組み合わせる」やり方、つまり、概念の「総合」や「統合」のあり方は決して自明ではありません。そのため、まずは方法を確立するための作業を行なっています。具体的には、歴史的研究として、ライプニッツの「結合法」や、スペンサーの「総合哲学体系」に取り組んでいます。また、理論的研究として、学際的研究の方法論にも取り組んでいます。さらに、応用的研究として、対話を通じた学術的発想の変化を実験的手法によって解明する共同研究、および、異なるモノや出来事を組み合わせて新しいモノや出来事を生み出すという総合的な操作としての芸術作品の制作を総合大学の科目に取り入れるための共同研究にも取り組んでいます。決して、「分析哲学」(それが何を意味するのかはあまりに多様ですが)と対立関係にあるわけではなく、むしろ積極的にその知見を取り入れ、「総合哲学」の方法を構築し、推進したいなと思っております。</p>
<p> 三つ目は、「調和」の萌芽的かつ探索的な研究です。「調和」という概念は、歴史的にも、理論的にも、応用的にもあまりにも広い範囲に及ぶ概念であるため、何をどのように研究するのか、ということ自体が課題となります。現在は、さまざまな学術分野において生み出された知見や方法を探索的にインプットしている段階です。</p>
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<p>※オンライン公開されている論文には、以下の論文名をクリックしていただけると、リポジトリのリンクやDOIからアクセスできます。</p>
 
■ 研究分野
哲学、倫理学
思想史
科学社会学、科学技術史
 
■ 研究キーワード
哲学
思想史
科学史
学際的研究
ライプニッツ
カント
スペンサー
総合哲学
 
■ 研究業績一覧
(R)経歴 11 件
(R)受賞 1 件
(R)MISC 6 件
(R)論文 12 件
(R)講演・口頭発表等 21 件
(R)書籍等出版物 1 件
(R)所属学協会 7 件
(R)担当経験のある科目 29 件
(R)学歴 3 件
(R)委員歴 4 件
(R)学位 1 件
(R)社会貢献活動 1 件
(R)共同研究・競争的資金等の研究課題 7 件